英照院の三密

新型コロナ感染拡大を防止するワード「三密」とは、密接、密集、密閉を避ける事というのは皆様ご存知の通りです。

実は仏教でも三密という教えがあります。主に天台宗や真言宗の密教系の宗派の教えから来たものですが、仏教のいう三密とは、身密、口密、意密の三つであります。

つまりは、自分の身と口と意(心)の三密を正しく清めることで仏の姿に近づこうというものです。

今、世間で盛んに叫ばれている三密とは直接的に意味は違うかも知れませんが、仏教のいう三密も新型コロナ対策に通じるものがあると思いますのでご紹介します。

◎身密
自分の身体と行いを清めること。
手洗いうがい、マスクの着用。自分勝手な行動をとらないこと。不要不急の外出は極力避ける事。特に密接、密集、密閉は絶対に避ける事。

◎口密
自分の言葉を清めること。
自粛疲れもあるかと思いますが、自分の事を棚にあげて他人を批判したりしないこと。自分を支えてくださる周囲の方々へ素直に感謝の言葉をかけること。不確かな噂話を拡散しないこと。

◎意密
自分の心や思考を清めること。
自分自身をしっかり見つめ直すこと。常に穏やかな人であり続けようと心がけること。コロナにかかってしまった患者さんや最前線で治療に当たってくださっている医療従事者の皆様への偏見や差別は絶対に間違っているということをしっかりと認識すること。
ネットを含むマスメディアの情報を鵜呑みにして必要以上に不安を煽らないこと。不確かな情報に右往左往しないこと。

仏教のいう三密も感染拡大防止対策において充分理にかなっていると思います。

皆様が穏やかに毎日を過ごせますこと、１日も早い新型コロナの終息をお祈り申し上げます。

英照院住職 合掌。